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2011年11月 アーカイブ

2011年11月 8日

表面利率

表面利率(ひょうめんりりつ)とは、債券における表面上の金利のこと。債券の額面に対して支払われるクーポンの割合のことを指す。たとえば、額面100円の債券の1年あたりのクーポン(利息)が3円という場合の表面利率は3%となる。

債券は発行市場においては通常額面価格で発行されるが、その後の流通市場においては時価で取引される。そのため、額面以上の金額(オーバーパー)で取引されたり、額面以下の金額(アンダーパー)の価格で取引されることもある。
取得価格が額面と異なる債券の場合、表面利率は重要ではなく、取得価格(購入価格)と得られるクーポンにより計算される「直接利回り」や元本償還まで含めた「最終利回り」が重要な指標となる。

アンダーパーで取得した債券の直接利回りは表面利率より高くなり、逆にオーバーパーで取得した債券の直接利回りは表面利率より低くなる。流通市場において債券に投資をする場合、表面利率はあまり意味をなさない。

2011年11月15日

含み損

含み損(ふくみぞん)とは、株式等の有価証券、各種取引のポジションにおいて現時点で売却、精算した場合に損失が発生する状態のこと。対義語は含み益。時価が取得価格(簿価)を下回っている状態。精算(売却、決済、反対売買)をしなければ損失は確定されない。

金融工学

金融工学(きんゆうこうがく)とは、投資、資産運用、リスクマネジメントなどに関する工学的な研究の事を指す。高度な金融取引の手法等を研究するための学問であり、統計、数学、計量経済、物理学など様々な理論を経済・金融のために利用する。

たとえば、投資銀行における買収先企業の企業価値の測定や、先物取引・先渡取引・オプション取引などのデリバティブ取引、不動産担保証券などのプライシング(価格決定)、リスクヘッジなどのリスクマネジメントなどに活用されている。

2011年11月21日

カードローン

カードローン(Card Loan)とは、銀行等の金融機関が利用者に対してカードを使って行う貸付のこと。金融機関から発行されるローンカードを所定のATMやCDで利用することで一定の範囲内(与信枠)の範囲で借入をすることができる。

このローンカードの仕組みや内容は金融機関によって異なるが、銀行が発行するものの場合、銀行の総合口座のキャッシュカードにローン機能を紐付けしたもの、カードローン専用のカードを発行するものがある。
また、最近では一部のネット銀行などを中心にカードを発行しないローンを行うケースもある。これらはパソコンや携帯電話などのインターネットを通じて借入を行い、銀行口座に直接振込、振替を行うことで資金を貸し付ける形を取る。

個人向けのカードローンの場合、無担保型と有担保型に分類される。通常は用途自由であるが事業用としてはほとんどのケースで利用できない。(ただし、銀行によっては事業用として利用出来る専用のローン(ビジネスカードローン)として販売しているところもある)

クレジットカード

クレジットカード(Credit Card)とは、商品やサービスを購入する際の支払い方法の一つ。クレジットカード会社が会員(利用者)に対して与信を提供しているカードで後払い型のカードである。クレジットカードは、利用が可能な加盟店において利用者がクレジットカードを提示することで、カード会社が一旦その支払いを建て替え、後日カード会社が利用者に対して請求を行う。

クレジットカードは後払いという方式のため、利用前(入会時)にカード会社により審査が行われる。この審査によって入会(カード発行)の可否が決定されるほか、利用限度額も定められる。
支払い方法は、一括払いの他、複数回に支払いを分割する分割払いや、毎月一定の金額を返済するリボルビング払い(リボ払い)などがある。

かぶオプ

かぶオプとは、東京証券取引所が取り扱う「株券オプション」の愛称。東証に上場している株券を対象にしたオプション取引。2011年9月現在で155銘柄が「かぶオプ」として取引ができるようになっている。(ただし、具体的に取引できる銘柄は証券会社により異なる)

通常のオプション取引と同様に、コールオプション、プットオプションの買い、および売りが可能となっている。(この点も証券会社により違いがるので注意)

2011年11月28日

受渡決済

受渡決済(うけわたしけっさい)とは、商品先物取引等において、原資産の受け渡しとその対価の授受による決済のことを指す。たとえば金の先物取引の場合、取引最終日までに買い建て玉の買い戻しを行わなかった場合、代金を支払うことで原資産(この場合は金)を受け取る形となる。

近年の先物取引においてはほとんどの場合で精算は「差金決済」という方法が主流ではあるが、商品先物取引では原資産を受け取ることも可能である。業者などは先物取引を通じて現物の売却や調達手段として先物市場を利用することもある。

なお、日経225先物取引のような指数取引の場合は原資産の現物自体が存在しないので現物の受渡決済はできない。(そのため、最終取引日を過ぎた場合SQ価格において強制決済される)

2011年11月30日

償還期限

償還期限(しょうかんきげん)とは、債券が償還される期日のことを指す。債券の場合、償還期限をもって債券の元本が戻ってくることになる。意味としては定期預金等の「満期」と同じ考え方となる。通常の債券では満期日に債券に設定されている「額面」で元本が償還される。

割引債のように額面以下で発行されている債券の場合、この償還期限日に「額面-発行価格=償還差益」を得ることができる。また、一般の利付債などにおいても債券流通市場等の二次市場で債券を取得している場合には額面との差で「償還差益(額面以下の価格で購入していた場合)」や「償還差損(額面以上の価格で購入していた場合)」が生じることになる。

なお、投資信託(ファンド)などでも運用終了日があるものはその終了日を償還期限と呼ぶことがある。

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