NT倍率
NT倍率(えぬてぃーばいりつ)とは、日経平均株価を東証株価指数で割った指標のこと。Nikkei225とTopixの頭文字をとってNT倍率と呼ぶ。株式相場の方向性を知るための指標とされる。単独ではなく時系列(チャート)で見ることによって相場の状況確認などに利用される。
そもそも日経平均株価(Nikkei225)は東証一部の225銘柄の単純平均株価で、TOPIXは東証一部の全銘柄の時価総額による加重平均で計算されている。
そのため日経平均株価は値がさ株(株価が大きい銘柄)の影響を受けやすく、TOPIXは時価総額の大きい銘柄の値動きを受けやすいという違いがある。
NT倍率はこの両者の倍率の変動をみることにより、相場動向を占うというテクニカル分析に利用される。
一般的に、株式相場が上昇する際、日経平均の方がTOPIXよりも早く影響を受けやすく、逆に下落する際にはTOPIXの方が早く影響を受けるとされている。
このため、相場が上昇する際にはNT倍率が大きくなり、逆に下落するときにはNT倍率が縮小する傾向がある。この一連の流れを読むことで相場トレンドを占うことができる。
関連用語として、S&P500をTOPIXで割った「ST倍率」という指標もある。これは日米間の株式相場の乖離を見るのに使われる。