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2012年8月 アーカイブ

2012年8月 2日

NAV倍率

NAV倍率(Net Asset Value)とは、REIT(不動産投資信託)を評価する基準のひとつ。純資産価値に対して現在の投資口価格(株価)が何倍であるかを示しているもの。一般企業を評価する際のPBR(株価純資産倍率)と類似する指標。

NAVはREITの持つ資産の時価評価から、負債を差し引いたもの。REITの持つ資産の大半は「不動産」であることから時価評価との相性が良いとされる。
NAV倍率が1倍を割っている水準というのは、REITの保有する純資産(解散価値)よりも時価総額が低く評価されているとうことになる。

株主代表訴訟

株主代表訴訟(かぶぬしだいひょうそしょう)とは、会社の株主が経営者である役員を提訴してその責任を追及することができる制度。株主個人にたいしてではなく、会社に対してあたえた損害を役員に対して賠償請求するためのもの。仮に裁判で役員に賠償命令が出た場合、賠償金は会社に対して支払われることになる。

本来であれば、こうした役員に対する責任追及は企業自らが行うべきではあるものの、遠慮や馴れ合い、仲間意識により責任を追及せずに不問とする可能性があるための株主についての権利として保証されている。(この権利を株主代表訴訟提起権と呼ぶ)

株主は会社の監査役に対して取締役(役員)に対して損害賠償を請求するように求める。それにも関らず一定期間内に監査役が提訴しない場合、株主が訴えるというのが一般的な流れとなる。
(ただし、この期間が経過することにより会社に大きな損害が生じるおそれがある場合には即時提訴することも可能となっている)

FFO倍率

FFO倍率(Funds from Operation)とは、REIT(不動産投資信託)の収益性を分析する手法のこと。FFOは当期純利益+減価償却費+(不動産売却損-不動産売却益)によって計算される。このFFOを投資口1口当たりに換算し、「投資口価格÷1口あたりFFO」で計算されるのがFFO倍率となる。

FFO倍率は事業会社における株価指標である「PER(株価収益率)」と類似しており、FFO倍率がREITの収益性と投資口価格のバランスとして重要視される。

FFOで売却損と売却益を控除するのは、REIT本来のキャッシュフローを生み出す能力を評価するためである。FFO倍率が低いほど生み出すキャッシュフローに対して投資口価格(株価)が割安であることを示している。
REIT評価においては他に、NAV倍率がある。

REIT

REITとは、「Real Estate Investment Trust」の略称。不動産投資信託とも呼ばれる。投資信託のように、投資家から集めた資金を使って不動産投資を行い、その不動産から得られるキャッシュフロー(賃料収入等)を投資家に分配するしくみのこと。

米国で1960年代に登場。日本では2001年に登場。REITというのは米国における表記であり、日本で取引されているREITをJ-REIT(ジェイ・リート)と呼ぶ。

REITの携帯には投資信託(契約型)と投資法人(会社型)の二種類がある。
日本では、証券取引所に上場して株式と同様に売買できるREITは後者の「投資法人(会社型)」となっている。

以下は、会社型のREITについて解説する。

REITは投資家から集めた資金を元にして「投資法人」という特別な会社が保有し運用する。オフィスビルやマンション、流通倉庫などの不動産に投資し、その不動産から得られる収入を分配する。
投資家は、「投資口」と呼ばれる投資単位でREITに対して投資をすることができる。

上場しているREITの場合は「証券取引所」を通じて一般の株式と同じように証券会社で売買することができる。取引価格(投資口価格)は市場における売買で形成されている時価方式となっている。

2012年8月10日

価格弾力性

価格弾力性(かかくだんりょくせい)とは、製品やサービスの価格変動によって需要・共有が変化する度合をしめすもの。需要と供給では、需要が増大すれば価格は上昇し、逆に需要が減少すれば価格は定価するが、その比率を示すものが価格弾力性となる。

重要の価格弾力性という場合は、需要の変化量÷価格の変化率の絶対値で示すことができる。
ある商品の価格が20%上昇した場合に、販売量(需要)が10%低下したとすると、10÷20=0.5と計算することができる。

需要の価格弾力性が1を超える商品を弾力的、それ未満である場合を非弾力的と呼ぶ。需要の価格弾力性たより弾力的な商品ほど需要曲線の傾きは緩やか、非弾力的な商品ほど急になる。

一般的には生活必需品のような商品は価格弾力性が低く、嗜好品などは価格弾力性が高いといわれている。生活必需品は多少価格が上がったからといっても消費量を減らすことができないためである。

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