標準利率(ひょうじゅんりりつ)とは、保険会社が将来の保険金支払いのために積み立てている「責任準備金」の計算利率として義務付けている金利のこと。10年もの国債の過去3年などを元に決定される。2012年現在では1.5%、しかしながら、2013年4月は1.0%に引き下げが予定されており、これによる保険料上昇が懸念されている。
標準利率が上昇すると、保険会社が準備しなければならない責任準備金の額は小さくなる。逆に標準利率が下落すると保険会社は準備すべき責任準備金の額は大きくなる。
これにより、実際の生命保険の保険料や予定利率も変わってくることになる。
標準利率の引き下げが行われれば、保険会社が集めなくてはならない保険料もその分大きくなる。
そのため、保険料の値上げが行われることになる。逆に、標準利率が引き上げられればその分保険料は値下げされることになる。
(解説)
100万円の資金を10年後にためるために必要なお金はいくらでしょうか?
金利3%の場合:約74万円
金利1%の場合:約90万円
このように、将来必要なお金を準備するために必要な現在の資金は運用利率が高いほど少なくて済み、運用利率が低いほど多く必要になる。標準利率が引き下げられたら、当然今必要になる額がたくさん必要になるので契約者に負担してもらう保険料もアップするわけである。
ちなみに、標準利率の増減による保険料への影響は、支払う保険料の内、どの程度が責任準備金への積立されるかによってことなる。貯蓄性の高い保険ほど影響が大きく、一般的には影響の大きい順に「終身保険」「養老保険」「定期保険」となる。
過去の標準利率
1999年3月末以前:2.75%
2001年3月末まで:2.00%
2013年3月末まで:1.50%
2013年4月1日以降:1.00%(予定)