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マネーストックに関するQ&A

マネーストックに関する質問情報を掲載しています。用語解説については「マネーストック」をご覧ください。

2015年09月06日 Q.質問
金融の陰謀論なんかによくある 「信用創造と利息によって膨張した通貨がインフレを招きやがて金融システムを破たんさせる」 という主張について質問です -- この主張の根拠は「返済する原資が市場にないから破たんする」というもののようですが、 そもそもお金借りる人は返す見込みがあって借りるわけですよね。 返せない場合ももちろんありますから、その場合には不良債権化した額が「“破たんさせるような膨張”を招く根拠と言える」というのは分かります。 しかし信用創造も利息も、“破たんさせるような膨張”の直接的要因ではないような気がします。 むしろ本来は“健全な膨張”とでも言いましょうか。 「借りたい」という通貨需要は経済拡大の条件のひとつですから、それに答える手段としてあってもいい。それは必ずしも“破たんさせる”要因ではないと思うんです。 例えば「今日100円借りて、年末110円にして返すよ」っていうとき。 この10円は、陰謀論の言うように「どこにもないお金であって返済不可能。よって利息は破たんシステムじゃい!」というものではなく、「マネーストックの回転速度上昇によって返済可能」と解釈できますよね? 借りる側は、今まで月に10個売れていたものを、11個売れるようにすればいい。 つまり回転速度を上げることで返す算段は立っており、「どこにもないお金」ではない。 だから破たんの直接的要因ではないと思うんです。 (もちろんいずれも過度になれば、つまり回転速度の上昇率を圧倒的に上回るような割合でやれば破たんを招きますが) -- この考えはいかがなものでしょうか?? やはり「どこにもないお金」という解釈であって、「必然的に破たんを招く」のでしょうか? 経済素人のふとした疑問です。 ご回答よろしくお願いいたします。m(__)m 専門用語が少ないと助かります。笑
2015年09月10日 A.回答
簡単に、現代では「お金」つまり 銀行預金がどのようにして増えるのか、というと ①銀行が融資を実行するとき ②銀行が支出をするとき ③政府、日銀が支出をするとき ④預金者がお札を銀行に持ち込んで 預金するとき の4つです。他方で銀行預金が減るのは ①銀行融資が返済されるとき ②銀行が金利・手数料を引き落とすとき ③納税や政府への罰金・手数料支払いが行われるとき あるいは金融部門以外が国債を購入するとき ④預金者が預金の払い戻しをするとき ということです。 ここで経済が停滞しており、 全然成長せず、銀行の融資額と返済額が 常に一定だとしてみましょう。 そうすると、銀行の収入>銀行の支出 であれば、預金通貨の残高は減ることになります。 減価償却費などキャッシュアウトしない費用もありますが 対応する設備投資が行われているわけですから 考えないことにしましょう。そうすると、 銀行も大部分は営利企業ですから、 基本的には収入の方が費用(支出)より 大きくなければ成り立ちません。 預金通貨には、常に減少圧力がかかります。 ④の現金要因ですけれど、 長期的には現金の流通残高は増えています (へそくりや脱税のためかもしれませんが)。 しかし、ここではこれも安定しており 一定と考えましょう。 そうすると、政府や日銀の支出の方が 政府への支払より多いことが この貨幣経済を安定させることが出来る 唯一の方法ということになりますね。 実際には現代のお金というのは お札やコインがぐるぐる回っているわけではなくて 企業や個人が銀行に自分自身の借入証文(自分自身の負債) を差し入れて、代わりに銀行の負債(預金)を 入手するか、第三者の債務証書(たとえば手形)を 割り引いてもらって、預金を手に入れるか 第三者の債務証書でも、日銀の債務である 紙幣やコインを差し入れて、預金を 発行してもらうことになります。このうち、 紙幣やコインは、預金と同じく、お金とみなされて 流通しますが、個人や企業の債務証書は お金ということにはなりませんので、 銀行に差し入れて、銀行の負債である 預金と取り換えてもらうわけです。そしてそれは 銀行への支払いがあるとき、この世から消えてなくなります。 さて、陰謀論はともかくとして、 銀行がお金を生み出すとき、金利手数料が前払だとすると 当然、差し入れた借入証文と 銀行が生み出したお金の間には、銀行の 金利手数料に相当する差額があります。これを埋めるためには 銀行自身が人件費やその他経費、設備投資のため、 支出をするか、あるいは、政府が 赤字財政になるしかないわけです。 しかし、民間企業・個人が銀行借り入れを増やし続ければ 確かに、お金の量も増え続けますから、 政府の赤字は必要ありません。 拡大し続ける経済を考えた場合、 もしも、民間企業が投資をしても その投資案件が生み出すキャッシュフロー (収入マイナス費用)が、この借入の 償還をし、金利を支払うことが出来るなら、 それで経済が不安定になることはないでしょう。 ですが、景気が過熱すると、キャッシュフローからは 金利は返済できるけれど、元本の返済はなかなか できないものにまで、投資が進みます。 というのは、インフレが進み、資産価格が 上昇するからです。キャッシュフローからは 元本返済が出来なくても、 その資産を売却すれば、元本を返済でき かつ、利益も残る、と見込まれているわけです。 この状態がさらに過熱すると、 キャッシュフローからは金利も払いきれず、 金利も元本化したまま、資産の価格上昇によって 資産が売却されたときに、一斉に 元本も元本化された金利も同時に支払えばよい、 と考えるようになる。(この場合には、 金利はお金の量のマイナスになりません。) この状態が成立するためには 利率を上回るスピードで様々な資産の価格が 上昇し続けなければなりません。 しかしながら、何かの理由で金利の上昇が 資産価格の上昇を上回るようなことがあれば この最後の形の融資は継続できず、 そうなれば、資産価格はドミノ倒し的に 一気に崩壊します。そうなれば、当然、 銀行は融資を、できるだけすばやく収縮しようと するでしょうし、そうなれば 経済全体が収縮し、 それまではキャッシュフローで金利や 元本償還を賄うことが出来ていた人たちも それが継続できなくなりかねません。 実際、こうした資産価格が上昇し続けるには 結局、所得が増え続け、銀行の貸出が伸び続け 資産購入が増え続けなければなりません。 しかしながら、人口にも限りがあるわけですから、 そんなことは不可能です。 経済が全体として キャッシュフローで元本・金利を 賄えるような状態であり続ければ、 政府の債務累積額が増え続けることで 経済は、何とかやっていけます。 しかし、景気が過熱しすぎ 民間の債務の増加が急激になると (そういうときには、しばしば政府の債務は 小さくなるのですが)、 キャッシュフローでは元本や金利を 賄うこともできない経済主体が増え、 そして急激な収縮経済、場合によっては 危機・恐慌に 向かうことになります。(そして 結局政府の債務残高は、好景気によって 減少する前の水準より大きくなってしまう。) 陰謀かどうかはともかく、信用の急激な増加が 経済危機の要因の「ひとつ」だということは できると思いますよ。
 

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