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信託報酬に関するQ&A

信託報酬に関する質問情報を掲載しています。用語解説については「信託報酬」をご覧ください。

2015年09月12日 Q.質問
ワールド・リート・オープンって、話がウマ過ぎませんか? 20~30年かそれ以上の長期保有で投資しようと思っている者です。投資に関しては経験ゼロですが、もともと立派な投資家になりたいわけではありません。何かの金融資産を持っているだけで、何も考えずに生活の糧の一部が手に入ればいいという考え方です。株価や為替の変動を日々気にするのは性格に合いません。株等を頻繁に売り買いするのはシンドイのです。 さて、そんな私があれこれ調べた結果、ワールド・リート・オープン(毎月決算型)を知るところとなりました。某証券会社の情報によれば、基準価額4,095円、直近分配金70円、買付手数料なし、実質信託報酬1.674%とあります。たとえばこれを100万円買ったら、毎月17,094円もらえるという計算になります。なんと、単純計算で年利20%超え(!?)。そんなことってあっていいのでしょうか? 運用実績が悪い時は、投資額が戻ってきているだけだから、実際は儲かっていないのだ、とよく言われます。しかし、分配金が変動しないと仮定すると、4年10か月で100万円を回収できてしまいます。その時点の基準価額がたとえ半額にまで落ち込んでいたとしても、50万円のお得(税金と信託報酬はちょっと置いといて)。そもそも長期保有のつもりだから売り払うつもりなし。その後も分配金は受け取り続けられるはず。分配金が0円に近付いたらさすがに意味はなくなりますが、そういうことがない限り、ずいぶんお得な金融商品のように思えます。 そこまで考えて、不安になりました。話がウマ過ぎる。これが本当なら、みんなやるでしょう。私の解釈に、何か間違いがあるのではないでしょうか。投資の諸先輩方のご意見をお聞かせください。
2015年09月14日 A.回答
結論から言えば年間利回り20%が今後も継続することはほぼ有り得ないでしょう。以下にこの投資信託の情報がまとめられています。 http://www.morningstar.co.jp/FundData/SnapShot.do?fnc=2004070201 まず「ポートフォリオ」をクリックするとこの投資信託は6割以上の資金がアメリカのREIT(不動産投資信託)に投じられていることが分かります。下のほうを見ると具体的な投資対象となっているREITの銘柄も分かります。最も投資配分の多いサイモン・プロパティ・グループには7.2%、2番目のエクイティ・レジデンシャルには6.2%の資金が割り当てられています。これは両方ともアメリカのREITです。 さらに「チャート」をクリックして「期間」を10年に設定すると基準価額(解約した時に返ってくる元金に相当)が2008年の後半に急落していることが分かります。それまで1万円を超えていた基準価額が2009年の前半にはおそらく3000円台にまで大暴落しています。その後は現在に至るまで基準価額は5000円前後で安定しているように見えます。 何故基準価額が2008年の後半に大暴落したのかと言えばこの時期にアメリカではサブプライムローン問題からさらにリーマンショックと言われる経済危機が起きたのです。要するにアメリカが不動産バブルで不動産価格が急上昇した為に信用度の低い人たちまで無理な借金をして不動産を買い、結局は不動産バブルが崩壊して不動産価格が暴落し、リーマン・ブラザーズなどの大手金融機関が続々と経営破綻するという事態が起こったのです。多くの不動産が投売りされたので当然不動産価格はかなり下落しました。 REITは不動産への投資ですからREITの評価額も当然、大幅に下落しました。さらにアメリカのドルは日本円に対して大幅にドル安になり、一時は1ドル=70円台の超円高状態になったのです。 しかしその後はアメリカ経済が回復してアメリカの不動産価格も持ち直し、REITやアメリカの株式市場も好調でした。例えば現在7.2%の資金が割り当てられているサイモン・プロパティ・グループの過去10年間の相場を示すチャートが以下にあります。 http://finance.yahoo.com/echarts?s=SPG+Interactive#{"showArea":false,"showLine":false,"showCandle":true,"lineType":"candle","range":"10y","allowChartStacking":true} 2009年前半の最悪期には1株=25ドル以下にまで暴落していた時期があったようですが先週末は194ドルで取引されています。 同様に資金割当率2位のエクイティ・レジデンシャルという銘柄についてもやはり2009年のどん底に比べて大幅に相場が回復していることが分かります。 http://finance.yahoo.com/echarts?s=EQR+Interactive#{"showArea":false,"showLine":false,"showCandle":true,"lineType":"candle","range":"10y","allowChartStacking":true} また超円高も徐々に解消されて今は1ドル=120円台です。円高が円安に転じたことで2009年前半と比べればドル建てで投資している分について50%ぐらいの為替利益があったことになります。 しかし最初のチャートで示したとおり、2009年前半の最悪期と比べてREITの相場が大幅に回復した上に円安・ドル高が進行したので年間20%前後という驚異的な配当利回りが維持出来たのです。決して不動産の家賃収入を原資とする配当収入が年間利回り20%を支えていた訳ではないのです。 しかし本来はこの手の毎月分配型の投資信託では配当収入を毎月の分配金の原資とするべきでしょう。そして実際に投資しているREITの配当利回りがどれほどあるのかについて調べてみると資金割当率1位、2位のサイモン・プロパティ・グループとエクイティ・レジデンシャルはそれぞれ3.55%、3.19%です。以下のサイトの「Yield」の項目を確認して下さい。 p://finance.yahoo.com/q?s=spg&ql=1 p://finance.yahoo.com/q?s=EQR (知恵袋でリンクの数が3つまでに制限されているので頭に「htt」を補ってください。) 資金割当上位2銘柄だけでは投資している銘柄全体の配当利回りは分かりませんが、年間利回り20%という配当の大半を支えているのはREIT相場の上昇と円安による為替差益であるということは明白であり、将来に渡ってこの配当利回りを安定して継続することは明らかに不可能と判断せざるを得ません。 例えば最近ささやかれている中国での不動産バブル崩壊みたいなことが現実に起こって世界に波及すれば再び2008年後半から2009年前半のようにこの投資信託の基準価額が大暴落したり、配当が大きく減らされることは充分に考えられるし、そうでなくても今後も10年、20年と安定して年間利回り20%が維持されるとは到底思えません。外国株に投資する投資信託のように株式相場が絶好調で円安が進行すれば高利回りになるけど株式相場が不調で円高が進行すれば大損というかなり浮き沈みの激しい、リスクの高い投資と考えるべきです。 こういった背景を理解した上で投資判断をしてください。個人的には資産の大半をこの投資信託のみに投じるようなことは絶対にお勧めしません。かなり高めの信託報酬1.5%を確保出来て大儲けの証券会社は大喜びするでしょうけれど。
 

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