ファンドラップ
ファンドラップ(Fund Wrap)とは、ラップ口座の一種で、より少額の運用資産からでも始められるように、運用対象を「投資信託」に絞ったもの。投資家は証券会社と投資一任運用契約を結ぶ。証券会社はあらかじめ指定されている投資信託の中から、顧客の要望に合わせてファンドの組み合わせや売買を実施する。
運用会社(証券会社)にとっては、残高によって確実な収入が見込めるとして現在注力していり、2015年5月の報道によると、国内のラップ口座の運用残高は4兆円を超えているとされている。
ファンドラップを利用するメリットについては、投資家は自分の希望する運用方針に従ってプロが投資を代行してくれるという点が挙げられる。また、通常のラップ口座と同様に売買手数料はかからない。
ただし、近年の傾向として、インデックスファンドについては販売手数料が無料のノーロードファンドが一般的になっている以上、販売手数料が無料というのはほとんど長所にならない。
また、運用先は投資信託である為、投資信託の運用経費である信託報酬は通常のケースと同様にかかることになる。
ファンドラップの利用においては投資一任による費用(投資顧問手数料)も同時にかかることになるため、インデックスファンドやETFなどへの投資と比較すると割高なコストを支払うことになりかねない。