収益率配列リスク
収益率配列リスクとは、老後の資産運用において重要なリスクの一つ。投資(運用)を続けながら、その資産を取り崩す場合に運用の状況によって、資金が枯渇するリスクのことを指す。
年平均5%のリターンが得られるというケースでも、相場には好調、不調がある。資産を取り崩していく前提で考えると、運用初期にマイナスリターンが生じた場合、そのマイナスの時期に取り崩した金額を取り戻すのは厳しい。
ざっくりだが、1000万円の資産があるとして、リーマンショックのようなおおきなショックにより初年度にこれが50%目減りしたとする。この時に100万円を引き出すと、その100万円をもとに戻すためには250%というリターンが必要になってしまう。
一度大きく棄損すると、それを戻すためには大きなリターンが必要にある。
収益率配列リスクというのは、資産を取り崩す前提の場合、平均リターンは同じでも、初期にマイナスが続くと引出行為によって資産が棄損するリスクを指す。
この収益率配列リスクをカバーする方法としては「定額」ではなく「定率」で引き出すようにすることによって、相場が崩れた時はその分だけ引き出し額をセーブすることができ回避できる。
老後資産を運用しつつ取り崩す場合はこの収益率配列リスクがあることを知り、なるだけ定率での引き出しでカバーできるように考えることが重要である。