株主責任
株主責任(かぶぬしせきにん)とは、企業に出資している株主が負う責任のこと。株主責任は企業が減資をしたり、上場廃止等で株価的な価値がなくなることを意味する。株主が負う責任の範囲は有限責任であり、出資した額の範囲内となっているため、この出資した額が減少またはゼロになることを株主責任という。
企業の不祥事や業績悪化などの際に、よくニュース等でかたられることが多い。ある会社が業績の悪化などにより金融機関や国などに支援を要求するときに「株主責任を」といわれることが多い。
これは減資などによって株主に対しても痛みを要求するということになる。
たとえば100%減資という場合、既存株主のその会社に対する出資額がゼロになるため、出資額はすべて失われることになる。
他に99%減資という言葉が使われることもあるが、これは単に株主の株数が1/100になるだけでそれだけでは意味はない(株主の持ち株数が1000株が10株になるが、企業の発行済み株式総数も1/100になるので実質上の持ち分に変化が無いため)。
ただし、通常99%減資が行われる際には、追加で既存株主にとっては相当不利な条件で第三者割当増資が行われて、実質上の価値減少となることが多い。