リスクヘッジ

Risk Hedge

英語
Risk Hedge / Hedging
目的
特定リスクによる損失の抑制

リスクヘッジとは

リスクヘッジとは、価格、金利、為替などが不利に動いたときの損失を抑えるために、保有資産と逆方向に動く取引や分散などを組み合わせることです。リスクを完全になくすのではなく、受け入れられる範囲へ調整します。

図解

リスクヘッジの基本

  • 保有資産価格下落で損失
  • ヘッジ手段先物売り・オプション等
  • 反対側の利益損失の一部を補う
  • ヘッジ後リスクを縮小する一方、コストと機会損失
保有資産の損失と反対方向に動くポジションの利益を組み合わせ、全体のぶれを抑えます。

リスクマネジメントとの違い

リスクヘッジ

特定の価格変動などによる損失を、反対取引や分散によって抑える具体的な対応です。

リスクマネジメント

リスクの特定・評価から、回避、低減、移転、保有、監視までを含む、より広い管理プロセスです。

ヘッジはリスクマネジメントの手段の一つです。すべてのリスクを取引で相殺できるわけではなく、取引しない、保険へ移転する、損失を許容して資金を備えるといった方法もあります。

代表的なリスクヘッジの方法

分散投資

値動きの異なる資産、地域、通貨へ分けて、特定銘柄や市場への集中を抑えます。

先物・先渡し

先物取引フォワード取引で将来価格を固定し、現物の損益を反対方向の損益で相殺します。

オプション

オプションを買って損失範囲を限定します。権利を得るためのプレミアムが必要です。

為替ヘッジ

為替ヘッジにより外貨資産の為替変動を抑えます。通貨間の金利差などがコストに影響します。

株式を先物でヘッジする例

株式を1,000万円保有し、市場全体の短期下落を警戒しているとします。株価指数先物を売ると、株式が値下がりしたときに先物の売りポジションで利益が出て、損失の一部を相殺できます。

ただし保有株と指数の値動きは完全には一致しません。株式が指数より大きく下落すれば損失は残り、反対に市場が上昇すれば、株式の利益の一部が先物の損失で相殺されます。

ヘッジのコストと限界

  • ベーシスリスク:ヘッジ対象と利用する先物などの値動きが一致しないリスク。
  • 数量のずれ:ヘッジ比率が小さければ損失が残り、大きすぎれば逆方向のリスクが生じます。
  • 期限のずれ:保有期間とデリバティブの満期が合わない場合は、乗り換えが必要です。
  • コスト:売買手数料、スプレッド、オプション料、為替ヘッジコストなどが収益を押し下げます。

したがって「ヘッジをしたから安全」と考えるのではなく、ヘッジ後に残るリスクと費用を合わせて評価します。

リスクヘッジについてよくある疑問

分散投資だけですべてのリスクを抑えられますか?
特定銘柄のリスクは抑えやすくなりますが、市場全体が下落するリスクや流動性リスクなどは残ります。
ヘッジすると損をしなくなりますか?
いいえ。損失を小さくする目的であり、完全な相殺は保証されません。コストや値動きのずれもあります。
ヘッジ比率は高いほど良いですか?
高いほど価格変動は抑えられますが、上昇時の利益も減り、コストも増えます。目的と許容損失に合わせます。
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