VaRショック
Value-at-Risk shock
- 英語
- Value-at-Risk shock
- 領域
- 債券市場・リスク管理
- 確認の中心
- VaRは一定の保有期間と信頼水準で想定する損失指標です
VaRショックとは
VaRショックは、2003年半ばの日本国債市場で、長期金利の反転上昇と価格変動の拡大を受け、金融機関の国債売却が重なって金利上昇を増幅した局面の呼び名です。一般的なVaRの計算上の『ショック値』ではありません。
低金利・低変動の下で国債保有が積み上がった後、金利が上昇して国債価格が下落しました。過去の変動からリスク量を推計するVaRが上昇し、リスク上限を守るため複数の金融機関が保有を減らしたことで、価格下落と変動拡大が強まりました。
図解
VaR制約が売りを増幅する循環
- 金利反転国債価格が下落
- 変動率上昇過去データに基づくVaRが拡大
- 上限接近金融機関がリスク削減を判断
- 国債売却複数主体の売りが重なる
- 価格下落金利上昇と変動拡大
- VaR再上昇追加の削減圧力
- 流動性低下少ない取引でも価格が動く
- 循環の強化市場全体の同方向行動が加速
仕組みと類似用語の違い
仕組み
低金利・低変動の下で国債保有が積み上がった後、金利が上昇して国債価格が下落しました。過去の変動からリスク量を推計するVaRが上昇し、リスク上限を守るため複数の金融機関が保有を減らしたことで、価格下落と変動拡大が強まりました。
類似用語との違い
VaRは一定の保有期間と信頼水準で想定する損失指標です。VaRショックはその指標を用いる市場参加者が同時にポジションを縮小し、市場全体で売却を増幅した歴史的局面を指します。単一の計算ミスを意味しません。
使い方・読み方と注意点
日本銀行の分析では、10年国債利回りは2003年6月から8月にかけて0.4%台から1.5%程度へ急上昇しました。金利が上がると既発固定利付債の価格は下がり、保有損失と推計変動率が同時に増えます。
同じモデルや制約が集中すると、個社には合理的な売却が市場全体では価格下落を加速させます。VaRだけでなくストレステスト、金利感応度、流動性、損失吸収力、保有集中、モデル前提を併用する教訓があります。
VaRショックについてよくある疑問
- VaRショックを簡単にいうと何ですか?
- VaRショックは、2003年半ばの日本国債市場で、長期金利の反転上昇と価格変動の拡大を受け、金融機関の国債売却が重なって金利上昇を増幅した局面の呼び名です。一般的なVaRの計算上の『ショック値』ではありません。
- VaRショックは何と区別しますか?
- VaRは一定の保有期間と信頼水準で想定する損失指標です。VaRショックはその指標を用いる市場参加者が同時にポジションを縮小し、市場全体で売却を増幅した歴史的局面を指します。単一の計算ミスを意味しません。
- VaRショックを見るときの注意点は何ですか?
- 同じモデルや制約が集中すると、個社には合理的な売却が市場全体では価格下落を加速させます。VaRだけでなくストレステスト、金利感応度、流動性、損失吸収力、保有集中、モデル前提を併用する教訓があります。
- 関連用語
- VaR(バリュー・アット・リスク)損失分布の推計
- 流動性リスク金利水準を確認
- 長期金利過去変動率との関係
- 国債市場リスク全体
- ヒストリカルボラティリティ対象となった国債