LTV(融資比率)

えるてぃーぶい

Loan to value

LTV(融資比率)とは

LTV(Loan to value)は、不動産などの資産価値に対して借入額がどの程度あるかを表す比率です。不動産融資の負担や担保余力を読む手掛かりになりますが、何を「価値」とするかで数値が変わります。

借入資金と自己資金を異なる素材の土台で表した住宅模型
借入資金と自己資金を異なる素材の土台で表した住宅模型。仕組みを示す概念イメージです。

借入額が同じでも、分母が違うと比率は変わる

購入価格を使う例
借入 3,200万円購入価格 4,000万円
80%
評価額を使う例
借入 3,200万円評価額 3,500万円
約91%
同じ物件を異なる基準で見る仮定例です。融資条件の比較では分母の定義と評価日をそろえます。

計算式と分母をそろえる理由

借入額3,200万円、評価額4,000万円ならLTVは80%です。借入残高が同じでも評価額が3,200万円に下がれば100%になります。借金を増やしていなくても、資産の値下がりで比率が上がることがあります。

住宅ローンの商品説明にある「融資率」は、購入価額や建設費を分母にすることがあります。例えばフラット35ではその商品で定めた借入額と住宅の購入価額等で計算します。担保評価を分母とするLTVと、常に同じ値になるとは限りません。

フルローン・頭金との違い

フルローンは購入価格の全額を借入で賄う通称です。購入価格4,000万円を全額借りても、担保評価が3,500万円なら、その評価を分母とする比率は約114%になります。購入価格に対する100%と、担保評価に対する比率を分ける必要があります。

自己資金を多く充てれば借入額は減りますが、手元資金も減ります。LTVだけを低くするのではなく、諸費用や入居後の予備資金を残せるかも考えます。

低いほど必ず安全とはいえない

同じ評価基準なら、LTVが低いほど資産価値に対する借入の割合は小さくなります。ただし毎月返済できるかは収入や金利、返済期間にも左右されます。低いLTVだけで審査通過や損失回避が保証されるわけではありません。

不動産投資やREITの開示では、総資産ベースや鑑定評価を考慮した比率などが使われます。異なる資料のLTVを比べるときは、負債の範囲、分母、評価日が一致するかを先に確認します。

同じ略語との混同に注意

マーケティングで使うLTVはLife time value(顧客生涯価値)を意味し、融資比率とは別概念です。住宅価格に対する借入割合の話か、顧客との取引価値の話かを文脈から判断します。

よくある疑問

LTV80%とはどのような状態ですか?
その資料で定める資産価値の80%に相当する借入があるという意味です。分母が購入価格か評価額かを確認します。
借入を減らせばLTVは必ず下がりますか?
資産価値が一定なら下がります。同時に評価額が大きく下落した場合は、比率が上がることもあります。
融資率と返済負担率は同じですか?
融資率は物件価格等と借入額、返済負担率は年収と年間返済額を比べます。担保側と家計側の別の視点です。
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